商品番号 NO 1A-12

                  

小川芋銭 筆
  石春桜画賛 

      売約済み


小川芋銭 (1868−1938)


  明治元年江戸生まれ。最初は洋画を学び、尾崎行雄の推挙を受け朝野新聞社に
  一時雇われの画工として入社、挿絵や漫画を描いていたが、後に本格的な日本画を目指し、
  川端龍子らと珊瑚会を結成。横山大観に認められ、日本美術院同人となる。

  生涯のほとんどを牛久市城中町で農業を営みながら暮らした。
  画号の「芋銭」は、愛読した徒然草の中にある芋食和尚にちなんだものであり、
  「自分の絵が芋を買うくらいの銭(金)になれば」という思いによるという。

  身近な働く農民の姿等を描き新聞等に発表したが、これには社会主義者の
  幸徳秋水の影響もあったと言われている。また、水辺の生き物や魑魅魍魎への関心も高く、
  特に河童の絵を多く残したことから「河童の芋銭」として知られている。

  芋銭はまた、絵筆を執る傍ら、「牛里」の号で俳人としても活発に活動した。
  長塚節や山村暮鳥、野口雨情などとも交流があり、特に雨情は、当初俳人としての芋銭しか知らず、
  新聞記者に「あの人は画家だ」と教えられ驚いたという逸話を残している。

  

                 紙本 巾 31.5cm 高さ  30.0cm 紙装
                 総丈 巾 43.0cm 高さ 122.0cm 共箱・象牙軸
                   
                    本紙にごくわずかな薄汚れあり。
                      (目立ちません)
    
桐共箱